5月4日: Bottomless Pit(STH)
2008年5月4日久々にブックレビューなんぞやろうと思ったら仕様変更とかで機能が使えなくなってるし! ふぁっきん!!
そんなわけでテキストのみ
きっかけは読んでいた漫画に不覚にも痺れるようなセリフを見てグッと胸に来るものを感じてしまったから。
自分は好きな麻雀漫画に《天牌-麻雀飛竜伝説- / 作画:嶺岸信明、原作:来賀友志》と《打姫おバカミーコ / 片山まさゆき》があるんですけど、結構最近に始まった《樹海-麻雀漂流記 / 作画:原恵一郎、原作:朽葉狂介》という作品も実は中々イケるんじゃないか?っと思い始めた今日この頃。出典は『近代麻雀』から。
・作品紹介文(引用)
果てしなく続く、博打の世界――!! 俺がまっとうな人生を歩むには、一線を越えてまで近づいてはいけない世界だということはわかっていた。 しかし、その果てしなく続くその世界の先には何があるのか? その世界が目の前にあるのに何もせず、この人生を終えることなど俺には出来ない――。 強烈かつ個性的な印象を放つキャラを描いてきた、原恵一郎。そして、原作はギャンブルにおける人間の心理や葛藤をあますことなく取り入れる、朽葉狂介。 博打の世界を生き抜く、ドロ沼成長巨弾連載!!
以降、相当なネタばれを全力絶賛展開中になるので、嫌な人は目を通さないこと全力で、力いっぱいオヌヌメしておきます。
つーか、最初っから最後までべらべら喋りまくり書きまくりです。マジで。
・ストーリー
《樹海-麻雀漂流記-》の主人公・樹くんは元雀荘のメンバーで、自分の持つ実力に少しどころか割と鼻高々の爽やか系キャラクター。
まぁ、実力面ではさすがの主人公ってだけあって、それに見合うモノをもっている彼ですが、ある日を境に表街道から姿を消すことを余儀なくされます。
それは彼が携帯電話を勤める雀荘に忘れてきた事に気づいた日の朝方(?)、店のトイレから忍びこんで携帯を回収したところまでは良かったのですが、閉店しているはずの店内からは何故か麻雀を打つ音が聞こえてきている。
それを不審に思うと同時に、気になった樹くんは自身に宿る本能の危険信号を無視してコッソリと中を覗き見てしまう。
そこでは尊敬する雀荘のオーナー・桐生さんとヤクザ風の男数人達が卓を囲んで麻雀を打っていたところだった。
そして、決着のあとに待っていた光景とは、負けた見ず知らずの男が殺される瞬間だった。
目に映る光景が信じられず、店から逃げ出すように慌てて飛び出す樹。 が、ショックのあまりに音を立てて行動してしまったために中のメンバーに自分が覗いていた事を気づかせるには十分だった。
翌日、仕事へ向かう樹。自分が見た事は夢だったのだと信じて聞かせながら出勤すると、何事も無かったかのように迎えてくれる桐生オーナー。
何故、桐生は何も言ってこないのか、自分から言って確認を取ろうと思わなくも無かったが、見た光景が事実である事も認めたくなかったし、事実であった時の対処の仕方も分からなかった故に…。
そうして半ば魂の抜けた状態で仕事をし、定時になったので退社するも帰り際に件のヤクザに拉致されてしまうが、その場から命からがら逃げ出して自分の命を断とうとした桐生に復習を誓うのだった。
まぁ、話の流れは大体こんな感じ。
正確にはヤクザ達は確かに桐生とグルになって樹を攫い、命を脅かすような事には及びましたが、それには元から樹の口を封じるという事が目的ではなく、脅しを入れて今ある世界から離れさせること・自分の見たことを忘れさせることが目的でした。
絵図を描いたのは樹が尊敬してやまない桐生さん本人。
ですが、まぁ、世の中は思ったとおりに事が運ばないのは世の常であり、樹くんは勘違いを持ったまま見逃してもらうことにより逆恨みの心を宿してしまうという。なんとも哀れな結末じゃなくて、話が進展中なのです。
んで今回の話で出てきた凄いセリフというのは、どちらかと言えば感動したというよりも、カッコいいと感じたという意味合いが強いですね。
いや、何がって関西代打ち代表のナントカさん(既に名前を(ry)の使ったセリフはマジヤバいって。
「坊やが勝てないと思ったように、俺も負ける気はしなかったよ。」
なんだ、このセリフ。
なんか、言いたいことを簡潔に一言で全て表したとんでもない名セリフだと思うんですけど!
要するに
俺は強い、お前は弱い
って、そういう事ですよね!?
そこに回りくどさの欠片もないのが非常に素晴らしいと思ったわけです。うん。
ただ何故に樹くんが突然の大スランプに陥ってしまったのかが良く分かって無い自分ですが、どうしてしまったんでしょう?
確か、無二のライバルと認めていたヨシキ@関西代表と出会った頃までは割と普通に強キャラ主人公していたと思ったんですが、なんかあったっけなぁ?
紹介されたマンション麻雀辺りからだったかな? それとも正統派主人公から黒主人公に反転した辺りからだったっけ?
確か、その辺くらいからだったとは思うんですが、この続きは本編期待という事で。
他にも今回の話では意味深なキャラが多数登場しています。
・石鎚エイジ
相当な年月を生きた裏雀士。 おそらく戦後から現在に至るまで生きているという設定なんでしょう。
その持つ技術力は段違いの超実力派。だと思う、たぶん。
「人は何キロ、何百キロ離れたところから他人を殺せるようになった時代でも、その身を鍛えることをやめられん」
という精神を持ち、毎日のように1人卓に向って裏の技術を鍛練している。
現在は芦屋の何処かで隠棲(?)しており、病気持ち。 自分の死ぬ場所は畳の上ではないって言うセリフから関西代表なのかもしれません。
・ナントカB
石鎚エイジの弟子らしい。 幸か不幸か麻雀に於いて未だに1度の負けも知らない天才麻雀打ち(?)
師匠の石鎚からは「一度は負けてみることだな」と言われれば「弟子の負けを望む師匠なんて聞いたことがない」切り返し、「何キロ〜」のセリフを言われれば「老人の意見は精神論ばっかりで嫌になる」と切り返す憎たらしさ抜群の若き精鋭。
おそらくポッと出で消えてなくなるキャラじゃないんでしょう。
登場にえらいインパクトあったし。
ただ、石鎚の言う
「人は一生に一度は何をやっても勝てないし、負け続ける時がある。自分もそうだったし、あの頃の事は思い出したくもない…」
というセリフも今回では凄いなって思ったセリフでしたね。
確かに大きな失敗や絶望は天狗になりきるまえに一度は味わってみた方がいいのかもしれない。とは言え、若いうちに味わうと心の弱い人は簡単に死という安易な逃げ道に逃げ出してしまう事になるのかもしれないが、それに負けずに長い苦難に立ち向かい乗り越えることで気づいたこと、それは
結局、勝利と敗北とは同じ意味だったのだ
これは、つまり自身の磨き上げてきた技術で以てして眼前の相手を叩き潰して勝利し、自身を肯定する。或いは自分の技術を以てして及ばずに敗北し苦い経験を得ると同時に、なぜ敗北したのか、その原因を究明し対策を立てて自身の技術として吸収して成長する。
そういう事なんでしょうか?
勝利して得るものも、敗北して得ることも、見方考え方によっては自分にとって得にしかならないと。
確か、ちょい前にマイミクの日記にも似たような事が書いてあった思いますが、それに似た意味合いなのかな?
少なくとも自分は彼の日記を見てそういう解釈をしたのだけど、もしかしたら違う可能性も大いにあり(違ってたらスイマセン、俺ではこの程度でした >先生
そんな内容の濃い今週号。次週以降に期待大。
帰りに書店で1巻が刊行されてたら買ってくるかなぁ。
あ ちなみに自分がこの漫画で一番お気に入りのキャラはダントツで桐生さんです。
なんというか、愛すべき悪役みたいな。 そんなノリですね。
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そんなわけでテキストのみ
きっかけは読んでいた漫画に不覚にも痺れるようなセリフを見てグッと胸に来るものを感じてしまったから。
自分は好きな麻雀漫画に《天牌-麻雀飛竜伝説- / 作画:嶺岸信明、原作:来賀友志》と《打姫おバカミーコ / 片山まさゆき》があるんですけど、結構最近に始まった《樹海-麻雀漂流記 / 作画:原恵一郎、原作:朽葉狂介》という作品も実は中々イケるんじゃないか?っと思い始めた今日この頃。出典は『近代麻雀』から。
・作品紹介文(引用)
果てしなく続く、博打の世界――!! 俺がまっとうな人生を歩むには、一線を越えてまで近づいてはいけない世界だということはわかっていた。 しかし、その果てしなく続くその世界の先には何があるのか? その世界が目の前にあるのに何もせず、この人生を終えることなど俺には出来ない――。 強烈かつ個性的な印象を放つキャラを描いてきた、原恵一郎。そして、原作はギャンブルにおける人間の心理や葛藤をあますことなく取り入れる、朽葉狂介。 博打の世界を生き抜く、ドロ沼成長巨弾連載!!
以降、相当なネタばれを全力絶賛展開中になるので、嫌な人は目を通さないこと全力で、力いっぱいオヌヌメしておきます。
つーか、最初っから最後までべらべら喋りまくり書きまくりです。マジで。
・ストーリー
《樹海-麻雀漂流記-》の主人公・樹くんは元雀荘のメンバーで、自分の持つ実力に少しどころか割と鼻高々の爽やか系キャラクター。
まぁ、実力面ではさすがの主人公ってだけあって、それに見合うモノをもっている彼ですが、ある日を境に表街道から姿を消すことを余儀なくされます。
それは彼が携帯電話を勤める雀荘に忘れてきた事に気づいた日の朝方(?)、店のトイレから忍びこんで携帯を回収したところまでは良かったのですが、閉店しているはずの店内からは何故か麻雀を打つ音が聞こえてきている。
それを不審に思うと同時に、気になった樹くんは自身に宿る本能の危険信号を無視してコッソリと中を覗き見てしまう。
そこでは尊敬する雀荘のオーナー・桐生さんとヤクザ風の男数人達が卓を囲んで麻雀を打っていたところだった。
そして、決着のあとに待っていた光景とは、負けた見ず知らずの男が殺される瞬間だった。
目に映る光景が信じられず、店から逃げ出すように慌てて飛び出す樹。 が、ショックのあまりに音を立てて行動してしまったために中のメンバーに自分が覗いていた事を気づかせるには十分だった。
翌日、仕事へ向かう樹。自分が見た事は夢だったのだと信じて聞かせながら出勤すると、何事も無かったかのように迎えてくれる桐生オーナー。
何故、桐生は何も言ってこないのか、自分から言って確認を取ろうと思わなくも無かったが、見た光景が事実である事も認めたくなかったし、事実であった時の対処の仕方も分からなかった故に…。
そうして半ば魂の抜けた状態で仕事をし、定時になったので退社するも帰り際に件のヤクザに拉致されてしまうが、その場から命からがら逃げ出して自分の命を断とうとした桐生に復習を誓うのだった。
まぁ、話の流れは大体こんな感じ。
正確にはヤクザ達は確かに桐生とグルになって樹を攫い、命を脅かすような事には及びましたが、それには元から樹の口を封じるという事が目的ではなく、脅しを入れて今ある世界から離れさせること・自分の見たことを忘れさせることが目的でした。
絵図を描いたのは樹が尊敬してやまない桐生さん本人。
ですが、まぁ、世の中は思ったとおりに事が運ばないのは世の常であり、樹くんは勘違いを持ったまま見逃してもらうことにより逆恨みの心を宿してしまうという。なんとも哀れな結末じゃなくて、話が進展中なのです。
んで今回の話で出てきた凄いセリフというのは、どちらかと言えば感動したというよりも、カッコいいと感じたという意味合いが強いですね。
いや、何がって関西代打ち代表のナントカさん(既に名前を(ry)の使ったセリフはマジヤバいって。
「坊やが勝てないと思ったように、俺も負ける気はしなかったよ。」
なんだ、このセリフ。
なんか、言いたいことを簡潔に一言で全て表したとんでもない名セリフだと思うんですけど!
要するに
俺は強い、お前は弱い
って、そういう事ですよね!?
そこに回りくどさの欠片もないのが非常に素晴らしいと思ったわけです。うん。
ただ何故に樹くんが突然の大スランプに陥ってしまったのかが良く分かって無い自分ですが、どうしてしまったんでしょう?
確か、無二のライバルと認めていたヨシキ@関西代表と出会った頃までは割と普通に強キャラ主人公していたと思ったんですが、なんかあったっけなぁ?
紹介されたマンション麻雀辺りからだったかな? それとも正統派主人公から黒主人公に反転した辺りからだったっけ?
確か、その辺くらいからだったとは思うんですが、この続きは本編期待という事で。
他にも今回の話では意味深なキャラが多数登場しています。
・石鎚エイジ
相当な年月を生きた裏雀士。 おそらく戦後から現在に至るまで生きているという設定なんでしょう。
その持つ技術力は段違いの超実力派。だと思う、たぶん。
「人は何キロ、何百キロ離れたところから他人を殺せるようになった時代でも、その身を鍛えることをやめられん」
という精神を持ち、毎日のように1人卓に向って裏の技術を鍛練している。
現在は芦屋の何処かで隠棲(?)しており、病気持ち。 自分の死ぬ場所は畳の上ではないって言うセリフから関西代表なのかもしれません。
・ナントカB
石鎚エイジの弟子らしい。 幸か不幸か麻雀に於いて未だに1度の負けも知らない天才麻雀打ち(?)
師匠の石鎚からは「一度は負けてみることだな」と言われれば「弟子の負けを望む師匠なんて聞いたことがない」切り返し、「何キロ〜」のセリフを言われれば「老人の意見は精神論ばっかりで嫌になる」と切り返す憎たらしさ抜群の若き精鋭。
おそらくポッと出で消えてなくなるキャラじゃないんでしょう。
登場にえらいインパクトあったし。
ただ、石鎚の言う
「人は一生に一度は何をやっても勝てないし、負け続ける時がある。自分もそうだったし、あの頃の事は思い出したくもない…」
というセリフも今回では凄いなって思ったセリフでしたね。
確かに大きな失敗や絶望は天狗になりきるまえに一度は味わってみた方がいいのかもしれない。とは言え、若いうちに味わうと心の弱い人は簡単に死という安易な逃げ道に逃げ出してしまう事になるのかもしれないが、それに負けずに長い苦難に立ち向かい乗り越えることで気づいたこと、それは
結局、勝利と敗北とは同じ意味だったのだ
これは、つまり自身の磨き上げてきた技術で以てして眼前の相手を叩き潰して勝利し、自身を肯定する。或いは自分の技術を以てして及ばずに敗北し苦い経験を得ると同時に、なぜ敗北したのか、その原因を究明し対策を立てて自身の技術として吸収して成長する。
そういう事なんでしょうか?
勝利して得るものも、敗北して得ることも、見方考え方によっては自分にとって得にしかならないと。
確か、ちょい前にマイミクの日記にも似たような事が書いてあった思いますが、それに似た意味合いなのかな?
少なくとも自分は彼の日記を見てそういう解釈をしたのだけど、もしかしたら違う可能性も大いにあり(違ってたらスイマセン、俺ではこの程度でした >先生
そんな内容の濃い今週号。次週以降に期待大。
帰りに書店で1巻が刊行されてたら買ってくるかなぁ。
あ ちなみに自分がこの漫画で一番お気に入りのキャラはダントツで桐生さんです。
なんというか、愛すべき悪役みたいな。 そんなノリですね。
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